観光庁は2019年10月16日、同年 7〜9月の訪日外国人消費動向の統計を第一次速報として発表した。それによると、一年前の同じ期間と比較すると9%増しの1兆2千億円と推定しており、過去最高となることがわかった。
国籍、地域別には、中国からの観光客は全体の42.1% で消費額は5, 051億円に上る。続いて台湾から 11.6% 、1, 386億円、韓国 7.6% 、915億円、香港7.1% 、855億円、アメリカ6.6 %、 788億円。 6位には、タイ(2.4%、290億円)、オーストラリア(2.2%、259億円)、ベトナム(2%、234億円)と続き、欧州フランスは9番目、1.9%を占める 232億円となっている。昨年の同時期に比べ、フランス人の日本旅行中消費額は16%増である。
これを訪日外国人一人当たりにすると平均16万5千円(前年同期比 5.2%増)で、国籍・地域別にすると、フランス人が25万2千円でトップ。次いでスペイン 22万7千円、オーストラリア 21万5千円・・・と続く。(以上報告書3ページ目参照。クルーズ客を含めない統計。)
消費額を費目別に平均してみると、買い物33%、宿泊費30.1%、飲食費22.1%の順となり、一年前とほぼ変わらない比率となったが、これを国籍・地域別に見てみると、お国柄が見えてくる。
買い物消費額の断トツプには、中国人(約9万4500円)。彼らは宿泊費に4万8千円、飲食費に 4万円ほどを費やして日本を去る。一方、フランス人は、2位のスペイン人と1万円以上の差をつけ、10万6千円の宿泊費を費やし『宿泊にこだわりがある』人たちであることがわかった。飲食費は?・・・というと、スペイン人が第一位で5万8千円、フランス人は5万6千円で2位。欧州の隣国、イタリア人も5万2千円で、食文化の国からの観光客は他の国でも食に興味があると読める。交通費に一番予算を費やすのもフランス人で一人4万円。JRパスを買って、言語のストレス少なく駅を通過し、新幹線に乗るフランス人が目に浮かぶ。(以上報告書4ページ目参照。クルーズ客を含めた統計。)
フランス人や欧州からの観光客には、室内に温泉のある高級旅館やデラックスな内装の列車、食文化を尋ねるグルメ体験が受けそうだ。
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